総監修・監修: |
酒井 郁子 千葉大学 大学院看護学研究科 看護システム管理学 教授 |
日本におけるリハビリテーション看護学の教育研究者・多様なリハビリテーションの場で活躍している看護実践者の力を結集して制作した、体系的で理論的かつ実践的なDVDです。
● 10巻セット価格 ¥308,000(税込)
● 各巻 ¥30,800(税込)
監修:酒井 郁子 千葉大学 大学院看護学研究科 教授/附属専門職連携教育研究センター センター長
リハビリテーション看護は、生活機能障害を有する人の生活の質(QOL:Quality of Life)を向上するという具体的な目的を有する看護です。 Lifeとは、生命・生活・人生を含む包括的な概念です。看護師は生命レベルでは廃用を予防し、生活レベルではその人の活動を促進し、 人生レベルでは社会への参加を促進する、という統合的な役割を担います。 リハビリテーション看護とは、健康な生活という視点から、障害のある人の可能性を見出し、障害を持ったその時から、変化に対処し、 より健康的に生きることができるように、継続的にその人の人生を支え続ける活動です。 それらさまざまな看護援助を創造するために必要な知識として、ここでは「リハビリテーション看護とは」「リハビリテーションにおける看護師の専門性」など、 下記の内容についてリハビリテーション看護の全体像をみていきます。
CHAPTER内容
- プロローグ
- リハビリテーション看護とは
- リハビリテーションにおける看護師の専門性
- 生活機能分類と生活機能障害
- 発達段階に応じたリハビリテーション看護の考え方
- 回復過程とリハビリテーション看護
- 地域リハビリテーションの理念
- エンディング
2
リハビリテーション看護とチームアプローチ (33分)
監修:大塚 眞理子 千葉大学大学院看護学研究科 専門職連携教育研究センター特任教授
監修協力:小野寺由美子 埼玉協同病院 副看護部長
リハビリテーションは、医療法、医療保険法、介護保険法、障害者自立支援法、地域リハビリテーション支援推進事業などに準拠して、 病院、介護老人保健施設、地域や在宅など、さまざまな場所で行われています。 そこでは医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの医療専門職のみならず、医療ソーシャルワーカー、 介護福祉士などさまざまな関係するスタッフがチームを組んで、生活機能障害をもつ患者さんのQOL向上のためのアプローチを行っています。
このリハビリテーションの多職種によるチームアプローチに、最も効果的に活用できるのが、専門職連携実践、InterProfessional Work (IPW)という考え方とその実践です。 ここでは、リハビリテーションにおけるチームアプローチの必要性、IPWの考え方、回復期リハビリテーション病棟を例にIPWを活用したチーム作りの具体例について解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- リハビリテーションにおけるチームアプローチの必要性
- 専門職連携実践(IPW)の考え方
- 専門職連携実践(IPW)での専門職種の役割と機能
- IPWを活用したチームアプローチの具体例
- エンディング
3
摂食嚥下障害のリハビリテーション看護 (41分)
監修:鎌倉 やよい 愛知県立大学 副学長/看護学部 教授
「口から自分で食べる」ことは、生命を維持するだけでなく、「味わう楽しみ」などの患者さんのQOLにも深く関わります。 日々おいしく食べられる実感を持てることで、心身の疲労が癒され、希望と頑張る力が湧いてくることは、誰もが経験することです。 ここでは、左視床出血と診断され、緊急入院となった後、初期治療を経て、摂食嚥下障害が認められるモデル患者を通して、 経口摂取のための機能の再獲得のために行う摂食嚥下障害のリハビリテーション看護について解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 摂食嚥下のメカニズム
- 摂食嚥下障害とは
- 摂食嚥下障害のアセスメント
- 口腔ケア
- 摂食嚥下訓練
- エンディング
4
運動機能障害のリハビリテーション看護 (39分)
監修:塩田 美佐代 NTT東日本伊豆病院 看護部長
運動機能障害のリハビリテーション看護は、正しい体の動かし方の再学習を支援することです。 ベッド上でのROM訓練などではなく、起き上がること、座ること、立つこと、移乗することなどの基本動作や食事、排泄、更衣、洗面などの日常生活動作を行う中で、 患者さんのやりにくさ、できない原因の評価と同時に、残存能力を評価し、持っている機能を生かして、介助することが重要となります。 看護師が医師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、ソーシャルワーカーなどと協働し、一人ひとりの患者さんにかかわるリハビリテーションにおいて、 患者さんの生活の流れの中でアセスメントやリハビリテーションの支援が行えることは他のリハビリテーションの専門職にはない、看護師の強みです。 ここでは、リハビリテーション看護の中から、回復期の運動機能障害にしぼって解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 運動機能のメカニズム
- 患者の生活の流れの中で行うアセスメント・リハビリテーション支援
- エンディング
5
排泄機能障害のリハビリテーション看護 (40分)
監修:辻村 真由子 千葉大学 大学院看護学研究科 生活創成看護学 准教授
脳梗塞を発症し、急性期の治療が終了して、在宅復帰を目指しての回復期リハビリテーションを行う排泄機能障害を持つモデル患者を通して、 患者さんが自然で自立的な排泄を取り戻し、在宅復帰できるためのリハビリテーション看護について解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 生活の再構築から見た排泄
- 排泄のメカニズムと排泄機能障害の種類
- 排泄機能のアセスメント
- 排泄機能の再獲得に向けたケア
- 排泄機能の再獲得に向けたケアの評価
- エンディング
6
高次脳機能障害・失語症のリハビリテーション看護 (31分)
監修:粟生田 友子 国立障害者リハビリテーションセンター病院 看護部長
リハビリテーション看護の実際の場面では、さまざまな機能障害を持つ患者さんを一人の患者さんとして捉えるのではなく、様々な機能障害に対し、 それぞれにおいて適切なリハビリテーション看護が行うのかが重要です。ここでは脳卒中により、高次脳機能障害を発症したモデル患者と、失語症を発症したモデル患者を通して、 多職種と協働し、どのようなリハビリテーション看護を展開するのかを解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 高次脳機能障害とは
- 高次脳機能障害の症状
- 高次脳機能障害のアセスメント
- 認知リハビリテーション
- 失語症とは
- 言語リハビリテーション
- エンディング
7
脳卒中急性期のリハビリテーション看護 (42分)
監修:大久保 暢子 聖路加国際大学 看護学部 准教授
ここでは、急性期病院に搬送され、心原性脳塞栓症と診断された左上下肢の軽症~中等症の運動麻痺モデル患者と 重症の被殻出血モデル患者に対する急性期のリハビリテーション看護について、それぞれ解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 脳卒中の病態生理
- 脳卒中患者にみられる機能障害と廃用症候群
- 脳卒中急性期のケアとリハビリテーション看護
- 脳卒中急性期のケアとリハビリテーション看護
(軽症~中等症患者の場合)
- 脳卒中急性期のケアとリハビリテーション看護
(重症患者の場合)
- エンディング
監修:金城 利雄 名桜大学 名桜大学 人間健康学部 学部長 看護学科 /教授
脊髄損傷者のリハビリテーションでは、身体的能力の回復もさることながら、社会再適応を目標とした健康管理能力を含む自立的生活能力の獲得が大切です。 ここでは、第6頸椎の脱臼骨折と診断されたモデル患者を通して、急性期から回復期の脊髄損傷者に対するリハビリテーション看護を解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 脊髄損傷とは
- 頸髄損傷急性期のリハビリテーション看護
- 頸髄損傷回復期のリハビリテーション看護
- エンディング
9
大腿骨近位部骨折のリハビリテーション看護 (40分)
監修:泉 キヨ子 帝京科学大学 医療科学部 看護学科 学科長/教授
監修協力:堀之内 若名 帝京科学大学 医療科学部 看護学科 講師
大腿骨近位部骨折は、骨粗鬆症が進行している高齢の女性に起こりやすいのが特徴であり、 高齢者の場合では、安静にすることでかえって廃用症候群を起こしやすく、心身機能の維持のためにも、術前からのリハビリテーションが行われます。 さらに、高齢者では認知症の発症も多く、その場合にはコミュニケーションが困難な例もめずらしくありません。 ここでは、大腿骨近位部骨折で大腿骨頭置換術を受けるモデル患者への援助技術と大腿骨近位部骨折で認知症を持つ高齢モデル患者に対するリハビリテーション看護について解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 大腿骨近位部骨折の病態と原因
- 大腿骨頚部骨折の治療
- 大腿骨頚部骨折の術前看護
- 術後急性期のリハビリテーション看護
- 大腿骨近位部骨折で認知症を持つ高齢患者への看護援助
- エンディング
10
身体障害児・発達障害児のリハビリテーション看護 (35分)
監修:荒木 暁子 千葉県千葉リハビリテーションセンター 看護局長
障害のある小児のリハビリテーションおよび療育には、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカー、保育士、栄養士、歯科衛生士、義肢装具士などさまざまな職種がかかわり、 小児と家族を中心として、目標を共有し、それぞれの専門性を発揮しています。 その中で看護師は、出産、NICU、小児科病棟、外来、通園施設や地域などのさまざまな場面で、障害のある小児および家族とかかわります。 その看護の基本は、小児を理解し、小児の心身の健康を守り、発達への援助を行うこと、親など家族との信頼関係・パートナーシップを築き、 ケアの適切な調整を行うことです。 ここでは、身体障害児のリハビリテーション看護と発達障害児のリハビリテーション看護の考え方と実際について解説します。
CHAPTER内容
- プロローグ
- 小児の成長・発達
- 身体障害児のリハビリテーション看護の考え方
- 身体障害児に生じやすい症状・合併症と看護のポイント
- 身体障害児のリハビリテーション看護の実際
- 発達障害児のリハビリテーション看護
- エンディング